バーカウンターの蛍
京都では5月末から今頃までが、蛍のシーズンです。20時くらいになると親子連れやカップルが哲学の道や鴨川などを徘徊し始めます。
ご多聞にもれず、私も夜中一人、自転車で哲学の道に繰り出し、iPhoneで無理やり蛍の写真を撮ったりしていました。
そんなこんなでもう蛍も終わりかな。と思っていたところの話です。
前回新宿のジャズ喫茶で、京都のお店を紹介されたのですが、それが下宿から10分もかからない場所にあったので、先日行ってきました。
聖護院という八つ橋で有名な場所の路地の奥まったところにそのお店はあります。
10時半頃にお店に着くと、カウンターに四人ほど並んでいて、談笑していました。トークを進めていた外国の方が、どうやら常連のようです。
和やかなムードの中、30分くらいすると一人二人と帰って行って、店内には、マスターとカップルと僕の四人だけになってしまいました。
「ジャズとかよく聞かれるんですか?」などという定番の会話なんかしていたところ、女の人が急に店内に入ってきました。
開口一番、「マスター、グラスちょうだい」と言い、両手の中に入っていたものをグラスに入れました。
それは二匹の蛍でした。
赤いカウンターの上で光る蛍。
最初の方は風流で綺麗だなと思っていたのですが、ライトに照らされる蛍を見ると、徐々に昆虫らしさを感じるようになって、綺麗だと思っていた最初の気持ちはどこかに消えてしまいました。
ゲンジボタルって結構大きいんですね。
こんな出来事もあり、カウンターでは蛍トークに。
蛍を持ってきたお姉さんから非常に京都らしい遊び方を教わりました。
それはまた、次の投稿で紹介しようと思います。
では、ここらで筆を置きます。