月と六ペンス(新潮文庫 名作新訳コレクション)
小説が読みたくなったので、本屋に行って手にとったのがこの本だった。
しがないサラリーマンだが、しっかりした奥さんと一見幸せな家庭を築いていたストリックランドの人生を追う主人公(私)の目線で語られる小説。
謎が多ければ多いほど世界は一見深く見えるようで、語られていない多くのことを予感させるような広い世界がこの小説にはあると思う。
狂気に囚われたようにみえるストリックランドは、ただただ絵を描くことのみを追求した男だった。狂気と天才は紙一重とはこのこと。
出てくる登場人物は誰もが個性ある人間だ。
ストリックランドの素っ気ない、他人に対する配慮のかけらもない態度は読んでいてこちらを苛立たせたし、道化のストルーヴェは頭がおかしいくらい他人に親切をするので、本気で馬鹿なのかと思った。人間の描写がうまいんだろう。
主人公は小説家で、最初はストリックランドの態度・言動に憤慨し、捨てられた奥さんの手下となり、パリに潜入しストリックランドと対話する。
ただ、小説家というものは単に興味深い話に関しては個々の感情・立場を忘れてしまうようで(つまり事実をそのまま味わうことが出来る人種)、ストリックランドに興味を持つようになる。
とまあ、そんな感じでいろいろな時期のストリックランドが様々に語られている。
こういうしっかりとした世界のあるのが本当の小説なのかな。
今日のトレーニング
スイム: 90min 師匠に教えてもらって、ぼちぼちと泳いだだけ
学んだこと:①常に前を見ながら泳ぐ。ずっと下を見てると蹴られるので危険
②息継ぎの時に方向確認したほうがよい。意外とすぐに方向はずれて
しまう。
ラン: 30min 天気が良かったので鴨川ジョギングのつもりだったが、気分が良か
ったので帰りの2.5kmをしっかり走ってみたら結構良いタイム(10:21.23)
出た。このペースで5km走れるといいな。