毎日の文トレ

日々感じたことや考えたことを書き殴ります。

奢られ待ちのババア

「奢られ待ちのババアは、木屋町の癌」

 

僕がよく行く三条のバーのマスターがこう言っていた。その直前、立ち飲み屋でそのババアに絡まれた。土曜の夜、友達と映画を観た帰り、木屋町の安い立ち飲み屋で飲んでいた。戦争映画を観たのだけど、描写がリアル過ぎて、少々げんなりしながらも、楽しい感じになってきた矢先だった。お店に入ってきた泥酔した女性(35くらい)が僕らに絡んできた。「その話面白いですねえ(ヘラヘラ)」と言った感じだ。酔っ払いの相手は慣れているので、いい感じにいなしながら、年上なので褒めながらも、時々ディスりながらもコミュニケーションを取った。こう言う年頃の女性(男性もだが)は、ツッコミをしてくれる年下の男には弱い。その女性は入った瞬間に、そこらへんにいたおじさんたちに酒を奢られていた(これも木屋町の悪いところ。ババア需要がある。)が、もう一杯飲みたいと言う。じゃあ、払ってきてくださいね。と言うと財布を持ってカウンターへ行くのだが、財布の中身はほぼゼロ。1000円札もない。ローソンのレシートを出そうとするので、バカかと思いつつも、仕方ないなあという気持ちで、400円出してあげた。絡まれつつも、いい感じになったので、ぼちぼち帰るかぁとなった。そのままで奢りっぱなしで帰るのもなんとなく口惜しかったので、「年下に奢ってもらって、大丈夫なんですか?」と言った。泥酔した女性は、申し訳ないと言いながら金を出そうとするが、もちろん金はない。「ないじゃないですか」と言うと、銀行にはあるの。と言う。「じゃあ、ATMで下ろしてくださいよ。コンビニまで連れて行くし。」と伝えると、分かったと言って、店の外にでた。僕は、その泥酔女性を近くのコンビニに連れていった。ATMにカードを入れるも、入れる方向が間違っているので、なんども吐き出される。見かねた僕は、こう入れるんですよ。とカードをATMに突っ込んだ。ここで降ろさせたら、金額をふっかけれるのでは、お小遣いをもらえるのでは、と言う淡い期待もあった。いや、淡くない。確信していた。それくらいの交渉はできる。なんせ、相手は泥酔しているし。ただ、ATMは無情にも営業時間外で、取り扱いできないと表示された。仕方なく、立ち飲み屋に戻って、カバンを回収して解散した。そのあと、一人でバーに行き、お酒を二杯飲んで、ますたーに冒頭のセリフを頂いた。「奢られ待ちのババアは木屋町の癌」確かにそうかもなあと思いつつ、深夜2時の木屋町をフラフラしていると、酔っ払ってテンション上がった頭の悪そうな女の子二人組が歩いていたりして、楽しい予感がしたが、そのまま家に帰った。

 

次の日、冷静になって考えた。もし、ATMでお金を降ろさせていたら、軽犯罪めいたことになっていただろう。ATM止まっててよかった。

 

可能性のカタマリのような昨晩の騒動の話でした。