毎日の文トレ

日々感じたことや考えたことを書き殴ります。

洒落たオチの話

これは友人(20代女性)のエピソードである。

大学をやめたり紆余曲折を経て、親の助けを借りながらやっとの思いで卒業にこぎつけたのだが、社会に出てやりたいことも全く思いつかず、もう働けたらどこでもいいやという思いで、手当たり次第にESを出すと、とある飲食店でトントン拍子で選考が進み、働き始めたときのことである。ちなみに彼女は今、その飲食店で毎日パンを捏ねては、売るという仕事をしていて、休日もほとんどなく、人員が足りないときは休日であったとしても職場に行くというザ・社畜のライフスタイルを送っている。興味がてらに、おすすめのパンはある?と聞くと、塩パンというものが一番美しいと教えてくれた。

それはさておき、その彼女が主任補佐という役職になりたてのとき、一つ上の役職の主任であるおじさんに、店内のすべての仕事を手取り足取り、約一年間教えてもらったらしい。そこで彼女は実力をつけ、とうとう別の店舗で主任をすることになったのだ。

そんなある時、会社に行く前にテレビから衝撃のニュースが流れてきた。

会社員◯◯容疑者が強制わいせつ容疑で逮捕

名前が特徴的だったので一瞬であの主任だと気づいたらしい。驚くべきことに、彼女が仕事を教わっている期間にも路上で強制わいせつ行為をしていたのだった。ただ、彼女にとっては、ただの優しい上司なので、顔を思い出したその瞬間から、涙が止まらなくなった。

その後なんとか職場に行って、パンを捏ねたらしいのだが、その日はなぜか塩パンがいつもよりしょっぱかったらしい。

 

追記

ちなみに、その容疑者は「仕事のストレス発散でやった」と語った。友達は私もストレスの原因だったのだろうか、と凹んだと言っていた。はよ仕事やめい。